ハチミツQ&A

ハチミツは何年くらいもつのでしょうか?
古いハチミツが見つかったが食べても大丈夫でしょうか?
ハチミツの賞味期限はどうやって決めるのですか?

ハチミツは強い殺菌力をもっており、保存食の代表的なもので、古くなったものを食べても心配はありません。ただ、年月がたつと風味は次第に消えていき、糖が褐変する「カラメル化」によって色は濃くなってきます。できれば古いハチミツは砂糖の代わりに煮物などに使っていただき、新しく風味豊かなハチミツを直接ご賞味ください。

賞味期限は風味をおいしく味わっていただく意味から、充てん後1~3年を目途に販売者個々の判断で決定しています。

ハチミツが白く固まってしまったのですが、大丈夫でしょうか?

ハチミツの主要成分であるブドウ糖、果糖のうちブドウ糖の作用によるものです。従って、ブドウ 糖の多いハチミツほど結晶しやすくなります。保存しているときの温度にも影響を受け、15℃前後から結晶しやすくなります。結晶して成分が変化したわけではありません。

この結晶を溶解するには少し時間はかかりますが、ご家庭で使いやすい状態にするために次の方法で湯煎するとよいでしょう。ビンのフタをゆるめ、ビンご と水の中に入れ、少しづつ熱を加えていき、菜箸でかき混ぜながら待っていると徐々に溶けてきます。また、レンジなどで熱をかけすぎるとハチミツのとろりと した特長がそこなわれますので、根気よく様子を見ながら溶かしましょう。

ハチミツに水あめのようなものが混ざったりしていないでしょうか?

その心配は全くありません。
ハチミツは、ミツバチと養蜂家の労働の結晶であり、天然で純粋なハチミツを提供することに養蜂家は命をかけています。もし、心配であれば各都道府県の養蜂協会(組合)(協会一覧を参照)にお電話され、お住まいの近くの養蜂家を紹介してもらい、そこから求められたらいかがでしょう。

ハチミツにはどんな種類がありますか?
買ったところによって同じ花のハチミツでも味が違うのはどうしてでしょうか?

 一斉に広範囲にわたって咲くレンゲ、菜の花、アカシアといった花には、ミツバチが集中して訪れます。1つの花に集中する時期に採れたハチミツが特定の名前で販売されているものを単花蜜といいます。単花蜜とはいえ、すべてのミツバチがその花に集中するわけではないこと、花の咲き始めと終わりには、ほかの花の蜜も混じることなどから、5~7割程度の幅で表示されている花の蜜がベースになっていると考えた方がよいでしょう。国内で生産される単花蜜の主なものは「サクラ」、「ナタネ」、「レンゲ」、「ミカン」、「アカシア」、「クローバー」、「リンゴ」、「トチ(マロニエ)」、「ソバ」などあります。

この他にいろんな花が混じった「百花蜜」があります。ミツバチが活動している地域の味を凝縮させたハチミツで、その地方の風土や季節特有の風味をもっています。
日本だけでも補助的な蜜源を含めると400種類近い植物がありますから、組合せは無限大だといえます。いろいろなハチミツを味わって、お気に入りをぜひ見つけてください。

ハチミツの成分は?

ハチミツの種類によって違いますが、平均的にいうと、主成分は水分20%、ブドウ糖35%、果糖40%、ショ糖数%となっています。微量成分としては、無機質として 鉄、ナトリウム、カリウムなど、酵素としてジアスターゼなど、他にアミノ酸、ビタミンB1、B2、パントテン酸なども含まれています。

ハチミツにはどんな効能があるのか

上記のような栄養的価値を含む食品というほか、殺菌、消炎、造血、細胞賦活性作用などについて研究が行われています。

国産ハチミツと輸入ハチミツはどう違うのでしょうか?
輸入ハチミツが安いのはなぜでしょうか?

ハチミツは、花の種類や風土により風味が異なります。
一般に日本に咲く花は、ソバや栗などに代表されるクセの強い香りと味を持った花が少なく、したがって国産ハチミツはクセの少ない、風味がきめ細かいのが特徴となっています。
輸入ハチミツが安いのは労働賃金が安くて、物価の安い国からの輸入が多いというのがその原因です。

国産ハチミツの値段がバラバラなのはなぜでしょうか?

地域ごとに花の多少や天候などにより、その年の採蜜量が大きく左右されるため、価格差が生まれます。

国産ハチミツはどこで買えますか?

全国のスーパー、百貨店などの食品売り場で求められますが、多くは輸入ハチミツです。国産ハチミツは、全国の養蜂場で求められるのが一番です。
近所にないときは各都道府県の養蜂協会(組合)(協会一覧参照)へ電話し、近くの養蜂家を紹介してもらってください。

なぜ1歳未満の赤ちゃんは、ハチミツを食べてはいけないのでしょうか?
ハチミツの入ったお菓子はいいのでしょうか?

土壌細菌であるボツリヌス菌が、腸内細菌の少ない乳児の体内に入ると、腸内で増殖して毒素を作り、これによって中毒症状が現れ、乳児ボツリヌス症を発症させることがあります。このため、乳児には食べさせないよう指導されています。ボツリヌス菌は、生鮮食品を介して私たちの体内に入りますが、成人では腸内細菌が手強い競争相手になるため、競争に弱いボツリヌス菌は繁殖できません。

現場で採ってすぐに詰めて、何の加工もしないハチミツには、ごくまれにこの菌が入り込む可能性があります。1歳以上になれば、この菌は腸内で繁殖しませんので安全です。

お菓子の場合、使用量が少量のため,実際にボツリヌス菌が腸内に到達する確率はほとんどゼロといえますが、離乳が完了して、腸内細菌が整うまでは、ハチミツやハチミツ入りのお菓子をあげるのは避けましょう。