蜜源植物について
蜂からみた花の世界
四季の蜜源植物とミツバチからの贈り物
佐々木正己 著
定価:13,650円(税込)
出版社: 海游舎 (2010/07)
ISBN-10: 4905930278
ISBN-13: 978-4905930273
発売日: 2010/07
B5判・上製本 413ページ
第1部は約600種の植物についてその特性を簡明に解き明かします。蜜源・花粉源植物としての評価,花粉ダンゴの色,蜜線の形態,開花暦の表示,ミツバチ 生産物にかかわる話題がなど,ミツバチを飼うひとに役に立つ情報がエッセイ風に記されています。
第2部は解説編として,「日本の蜜源植物の起源と全体像」,「蜜源植物の四季」から,「花の受粉 作戦とハチの利用戦略」など,採餌行動やポリネーションを多面的にとりあげ,ハチ蜜の色と香り,ミツバチと花粉,日本在来種とセイヨウミツバチの違い,関連ミツバチ生産物にも簡潔に言及されています。
内容
【第1部】 蜜・花粉源植物(写真編)
680種の蜜・花粉源植物を1,600枚の写真で紹介
花粉ダンゴの色
【第2部】 解説編
1 日本の蜜源植物の起源と全体像
(1)外来種への依存度の現状
(2)どれくらいの種類が蜜・花粉源となっているのか
(3)蜜・花粉源植物の構成
2 蜜源植物の四季
3 花側からの受粉作戦とハチ側からの利用戦略
(1)ポリネーションの基本事項
(2)双利共生的関係
(3)ミツバチが片利的に利を得ている場合
(4)花側が片利的に利を得ている場合
(5)盗蜜の実態
(6)風媒花も大いに利用
(7)農業・食糧生産上のポリネーションの貢献
(8)生態系維持への貢献
(9)ミツバチの訪花スペクトルが広い理由
4 なぜ行かない花,行かない時があるのか
(1)周りの花事情により決まる訪花植物
(2)ミツバチに花蜜の好き嫌いはあるのか
5 蜜腺と花蜜
(1)花蜜はどこから来るのか
(2)花蜜からハチ蜜ができるまで
(3)採蜜作業の実際
(4)移動養蜂
(5)ハチ蜜はどれくらい採れるものなのか
6 ハチ蜜の色と香り
(1)花の匂いとハチ蜜の香りを比較してみる
(2)ハチ蜜の色
(3)ハチ蜜の結晶化
7 ミツバチと花粉
(1)花粉ダンゴの色 — データベース作り
(2)花粉ダンゴの色の意味
(3)花粉ダンゴは飛びながら作る
(4)花粉写真の撮り方
(5)ハチ蜜中の花粉分析
8 ミツバチが訪れる花はどうやって決まるのか
(1)何処まで飛ぶのか — ミツバチの行動半径は
(2)どのくらいの数の花を訪れるのか
(3)何度も同じ花に通える優れた記憶能力
(4)花の何を覚えるのか
(5)ランドマークや距離・方角も記憶する
(6)ダンス言語 — 良いと評価した花へ仲間を誘導するシステム
(7)評価の三要素は「質・量・距離」
(8)どうすれば純度の高い「単花ハチ蜜」が採れるのか
9 純粋,自然のハチ蜜とは何なのか
10 日本在来種とセイヨウミツバチの生活,訪花嗜好性の相違点
(1)ミツバチの種数が少ない理由
(2)サバンナのミツバチmelliferaと森のミツバチcerana
(3)日本に棲息する2種ミツバチの相違点
(4)ニホンミツバチの訪花嗜好性と日本種ハチ蜜の特徴
11 ローヤルゼリーとプロポリスとは
(1)ローヤルゼリーの実体
(2)ローヤルゼリー(王乳)ができるまで
(3)ローヤルゼリー中の「R物質」
(4)プロポリスとは
(5)プロポリス源植物と樹脂の採集行動
12 English Summary
Bee’s Eye View of Flowering Plants:
Nectar- and Pollen-source Plants and Related
Honeybee Products
付録1 ミツバチの体のつくりの概説
付録2 ハチ蜜の品質規格 — 国際規格と日本規格
付録3 増殖を推奨したい蜜・花粉源植物リスト
撮影裏話
テクニカルノート
あとがき—ハチ蜜に思うこと
謝 辞
主な参考書
用語索引
和名索引
学名索引
英名索引