スーパービーⅡ アンケート結果報告
機能微生物を生きたまま粉末にした製品スーパービーIIの使用において、(菌液を凍結した)従来品よりも簡便になるか否かにつき、2023年7~11月の期間に、会員の方々にアンケート調査のご協力をお願しました。
従来の凍結製品(菌液)は、2006年発売以来70%近くの会員にご使用いただきましたが、保存、運搬や溶解に手間がかかり不便と指摘されています。
今回の製品では、凍結乾燥(フリーズドライ)により、細菌株を生菌粉末にしたため、養蜂への給与に際し常温での取扱いが可能になりました。また菌が高濃度濃縮の状態で、さらに生残率は80%以上であるため、強い拮抗作用や建勢増進効果を現わします。
また微生物は、概して培養を続けることでその活性が低下しますが、本製品では、安全を確認したゲル状構造物質と超低温装置を組み合わせ、初期の(自然界より獲得した)原株を多数のバイアルとして保存・使用しているため、当初の高い機能を再現します。
今回のアンケートでは、従来の凍結品と粉末製品とにおける利便性および嗜好性の比較、そして、ハウス内で使用する花粉交配群の活力についてご質問し、137人の会員のほぼすべて(136件)の方々よりご回答を頂きました。ここに、ご協力に厚く御礼申し上げますとともに、その結果についてご報告します。
スーパービーIIの試用時期は、アンケート回答期間が7~11月と限定されたこともあり、8、9、10月でした。投与した蜂の種別では、採蜜群が一番多く、投与目的は、建勢安定、健康維持が主となっています。投与方法については(図1)、糖蜜(砂糖)液への混合が一番多く、次いで、噴霧、代用花粉に添加、直接散布の順でした。利便性についての従来製品との比較では(図2)、簡便になったとした回答が86%となり、嗜好性についての比較は(図3)、高いが26%、同程度が59%でした。そして新製品と従来品のどちらを選択するかの設問では(図4)、前者選択が86%強、従来品は1件で、どちらでもよいとした回答は9%強です。さらに、代用花粉に混合した場合の嗜好性の相違では(図5)無回答が多く、ハウス内での花粉交配群の損耗については、製品の使用要請時期と実際の作業期間とが一致しなかったため、ほとんど回答が得られませんでした。
全体を通しては、扱いが簡便になった、蜂の活力向上が見られた、価格がより安ければ使用する、ハウス内での使用時期からずれていたなどのコメントをいただき、今後、皆様の貴重なご意見を基にして、製品のいっそうの向上に努めてまいります。
本調査では、建勢、採蜜のおいそがしい時期にもかかわらず、ご試用・回答をいただき感謝申上げますと共に、本事業を企画・推進した(一社)日本養蜂協会に御礼申上げます。
(バイオプロジェクト株式会社・代表 前田昌調)